“ハロプロ”としてアイドルの末永真己から“日本一の仮歌シンガー”凛へと転身したワケとは!?
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15歳の少女が「男」を熱唱……?

水島:芸能界へ入ったきっかけは?

凛:15歳の時にSONYのオーディションが仙台で初めて行われる機会があって、そこが閉鎖的なオーディションだったので受けまして……(苦笑)。

水島:公開オーディションじゃなかったって事?

凛:そうです。私は歌が本当に大好きなのですが、表に出たり目立つような事がそもそも好きじゃなくて……(苦笑)。

水島:このSONYのオーディションが一般公開だったら受けていなかったと?

凛:無理無理っっ! 絶対に受けてないです!(笑)。これはスタジオに一次審査を通過した面々が集まってのオーディションで、審査員の方だけの前で歌える事と、それと他のオーディションを受ける方々の歌や、自分の知らない歌い方を聴けるのが楽しみで受けに行きました(笑)。

水島:そこでは何を歌ったの?

凛:久宝留理子さんの『「男」』でした。

水島:男を罵倒するような歌詞の曲だよね(笑)。

凛:本当にこのオーディションの当日まで何を歌うかとかを全く決めていなくて、「何を歌いますか?」と審査員の方に聞かれて、「この間カラオケで歌ったのはたしか……」とかそんな感じで、その場で選曲しました(苦笑)。

水島:手ごたえはあった?

凛:男性の審査員の前で15歳の娘が男を罵倒しまくる歌詞を叫ぶわけですし、「あぁ…これはヤバイのを歌っている……」と途中で気づきながらも歌い続けていたので、確実に落ちると思いました(笑)。

水島:それでも見事に合格したわけだ(笑)。

凛:もう受からないけど、せっかくだから一生の思い出にしようと他の方が歌っている時に本当に楽しくなって、ノリノリで踊りながら聴いていたら、それが選曲も含めてインパクトがあったらしく合格したのを後にSONYの方から聞きました(笑)。

凛さんが書いた『「男」』のPOP

 

アイドルから仮歌の世界へ

水島:もとはアイドルとして活動しながら“日本一の仮歌シンガー”になった経緯は?

凛:デビューライブからハロプロのシェキドルとして、さいたまスーパーアリーナを用意していただきとてもありがたかったのですが、やっぱり歌だけではなくアイドルとしての活動をする事は自分には合っていなくて……。

水島:自分の信じた道に進むのはちっとも悪い事じゃないもんね。

凛:ありがとうございます。その後、いまでもお世話になっていますスマイルカンパニーのオーディションに受かりまして、そこで「仮歌とコーラスができる歌手を探している」との情報を得て、是非やらせて欲しいと。

水島:でも華々しくデビューしたアーティストが仮歌のボーカリストになる事ってあるの?

凛:おそらく前例がなかったと思いますね(笑)。歌手になるために仮歌から入る方はいますけど。

水島:ある意味、いまの凛ちゃんの立場って革命的だよね。いままで仮歌をした作品で印象に残っているのは?

凛:全部が印象に残っていますが、世の中的にはAKB48さんの『フライングゲット』になりますね。

水島:おお、国民的な曲だ! ちなみにいままで何曲くらい仮歌は録ったの?

凛:私自身は正確に数えた事はないのですが、2年くらい前にテレビ番組で特集していただいた時にスタッフさんから集計していただいた時点で2500曲以上でしたね。

水島:それは凄い! それからも仮歌を歌い続けているんだもんね!

凛:1年で何百曲も歌うので、おそらく3500曲以上は仮歌をさせていただいています(笑)。

 

何回も観続けた『コーラスライン』

水島:好きな映画は?

凛:コーラスライン』ですね。私は2歳からバレエを習っていまして、それから幼少期の頃に母親からミュージカルの映画があるから観に行こうと、この『コーラスライン』を鑑賞したのですが、まだ字幕の漢字もそんなに読めなかったほど小さかったのですが、その本場の踊りの世界に釘付けになってしまい、当時の映画館は入れ替え制じゃなかったので後ろの立ち見の場所で一日中観ていました(笑)。

水島:結構深いテーマの作品だよね。

凛:当時は歌とダンスの華麗さに心を奪われ、翌日もまた観に行きたいとお願いしている内に上演が終わってしまったのですが、父親がその後『コーラスライン』のVHSビデオを入手してくれて、小学校を卒業するまで毎日何度も何度も観て、その内に漢字も覚えて内容もわかり、さらに好きになりました。

水島:でも最初のインパクトで言葉も内容もわからなくても飽きずに観られる映画って、本当の意味で素晴らしい作品なんだろうね。

凛:本当にそうだと思います!

凛さんが書いた『コーラスライン』のPOP

 

『ビーダマン』での葛藤

水島:アニソンって歌っていたっけ?

凛:はい。『クロスファイト ビーダマン』のオープニングとエンディングを担当していました。

水島:おお、ビーダマン知ってる!

凛:ありがとうございます(笑)。この曲でランティスからデビューさせていただきました。その後に『カードファイト!! ヴァンガード』でも歌わさせていただきました。

水島:アニソンを歌う時のテンションって違ったりする?

凛:『ビーダマン』の頃はどこまで自分の“アク”を出していいのか悩みました。ただプロデュースしてくださっている島﨑貴光さんから「仮歌の時の凛としてではなく“アク”も“クセ”も全部自分の思うがままに歌っていいんだよ」と言われて気持ちが楽になったので、私らしくビブラートもシャクリも入れて歌いましたが、やっぱり子どもたちが早起きをして見る番組なので、遠慮気味にというか、なるべく爽やかに聴こえるよう心掛けながら最終的には収録しました(苦笑)。

水島:それって仮歌の時がそうだと思うけど、いろんな曲調を依頼されて全てに合わせられるから、おそらく普通のアーティストでは難しい歌声の調整ができちゃうからそうなったんだろうね。あと、子どもを含めた気遣いが。

凛:そこまでご理解をしていただけると嬉しいというか、アーティスト冥利に尽きます!

凛さんが書いた『クロスファイト ビーダマン』のPOP

 
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プロフィール

2011年、アニメ主題歌でランティスよりメジャーデビュー。その後もアニメ・ゲーム主題歌などを担当。自身の歌手活動と並行し、20年に渡り3,500曲以上もの有名アーティスト・作曲家の「仮歌シンガー」としても活躍。TV出演時には「日本一の仮歌シンガー」と称され、多くのメディアから注目を集める。また、作詞家「末永茉己」としても、井上和彦/中原茂/柿原徹也/加藤和樹/鈴村健一/高橋直純(敬称略)などへ提供も行う。現在、活動10周年記念アルバム「凛イズム」(全16曲入り)も好評発売中。
水島裕
声優、タレント、プロデューサーとしてマルチな活動を展開。日本民間放送連盟賞(ラジオ・CM部門)や日本アニメグランプリ最優秀賞キャラクター賞を受賞。代表作はサモ・ハン・キンポー作品の吹き替え、タイムパトロール隊オタスケマン(星野ヒカル / オタスケマン1号)『六神合体ゴッドマーズ』(マーズ/明神タケル)他多数の主役を務める。TBS系列『ひるおび!』(月~金:10時25分―13時50分)では毎日ナレーションを担当。またYouTubeにて『裕にいちゃんねる』)も開設中。

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