人生に絶望した者の喪失と再生が石巻に重ねられた物語『凪待ち』
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現在、最も次回作が待たれている日本の映画監督のひとり、白石和彌。亡き若松孝二監督など骨太な巨匠たちのもと鍛え上げられた彼の作風は、唯一無二の強靭さ、人間臭さ、そして娯楽性を併せ持っている。『孤狼の血』(2018年)や『止められるか、俺たちを』(2018年)など、何を撮っても高いクオリティで映画ファンや評論家の支持を受け、他の作家と比較して非常に速いペースで精力的に新作を生み出している。そんな彼が、従来の作品とは少し角度を変え、人生に絶望した男の喪失と再生をテーマにオリジナルの新作を完成させた。それが『凪待ち』だ。

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