『長いお別れ』中野量太監督の作家性をさらに強固にした、不完全な家族の喪失と再生の物語
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中学校の校長を務めるまでにしっかり者だった父親が、何もかもわからなくなっていく。脳が少しずつ萎縮して、記憶、理解、判断が衰える認知症となった父を、母、長女、次女の三人が見つめる7年間の物語。かつて、母の燃えるような真っ赤な愛情とひとつにまとまっていく家族を描いた傑作『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)を撮った中野量太が、中島京子の同名原作小説を脚色、監督した。それが映画『長いお別れ』である。

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