信じてはいけない!? 悪い警察官&看守が印象的な映画4選
  • 特集
  • 映画

さまざまなニュースが飛び交う昨今、恐ろしい出来事が自身に降りかかってしまったらどうしようと考える人も多いのではないかと思う。もし事件に巻き込まれたら、あなたはどのように行動するだろうか?

1. 警察に電話する
2. 親に助けてもらう
3. 友人や恋人からアドバイスをもらう
4. 弁護士に相談する

 
おそらく多くの人は1番を選ぶだろう。ではもし、警察があなたを守ってくれなかったら……?

ここでは「警察を頼るだけでは身を守れない」「不当に逮捕された先で恐ろしいことが待っているかもしれない」と、考えだけで恐ろしい内容を映画にした作品を4つ紹介する。

 

グリーンマイル(2000年)


作品ページを開く

死刑囚の看守を務めるポール(トム・ハンクス)のもとに、双子の少女を強姦・殺害した罪でジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)がやってくる。彼は怪我や病気を治す不思議な力を持っており、殺人を犯したとは思えないほど繊細で純粋な人物であった。

 
ネタバレになってしまうので多くのことは語れないけれど、看守の非道さが際立つ内容だ。残虐な事件を犯した死刑囚とはいえ、人間に対する扱いとは思えない看守の行動は、どちらが殺人犯かわからなくなってしまうほど。観たことがあるという人は、死刑執行シーンが忘れられないのではないだろうか。

「罪を犯したのだから当然だ」と思う人もいるかもしれない。でも、もしも冤罪や何かの陰謀であなたがここに送り込まれてしまったのだとしたら……? そう考えるとゾッとする。普段あまり考えることがない問題を考えるきっかけになるような映画で、終わり方はスッキリするものではない。後を引く映画が好みの人におすすめだ。

 

 
ショーシャンクの空に(1995年)


作品ページを開く

アンディ(ティム・ロビンス)は妻とその愛人を射殺した罪に問われ、無実を訴えながらも終身刑となる。ショーシャンク刑務所での生活は過酷で、アンディは看守や囚人たちからの理不尽な暴力に日々耐えているが……。

 
本作は、映画好きでなくても知っている名作中の名作だ。『グリーンマイル』は看守目線の話だったけれど、本作は囚人目線でストーリーが展開する。囚人たちにとっては看守の言うことは絶対だ。恐ろしい事件を起こした囚人たちを相手にしなければならないため、看守が少し乱暴になってしまう事情もわかる。けれど、閉鎖空間で育った人間の醜い加虐心がむき出しになった環境は、とても恐ろしい。人間はどこまで残酷になれるのだろうか。

アンディが雨に打たれる有名なシーンは、それまでの過程や彼の苦労を考えると本当に気持ちがいいシーンだ。こんなに雨を魅力的に扱った映画は、なかなかない。終わり方がとても爽快なので、『グリーンマイル』とは逆に、後味がすっきりしているほうが好みという人におすすめだ。

 

 
チェンジリング(2009年)


作品ページを開く

9歳の息子と幸せな日々を送っていたシングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)。しかし、ある日突然、息子が失踪してしまう。5カ月後、警察から息子が発見されたと連絡を受けて喜んだクリスティンだったが、それは見知らぬ少年だった。クリスティンは「息子を探して」と訴えるが、警察は彼女を精神異常者として病院に閉じ込めてしまう。

 
なんと本作は実際に起きた「ゴードン・ノースコット事件」をもとに作られている。「こんな警察がいたなんて」と知って絶望してしまうかもしれない。その一方で、こんな悲惨な状況でも息子を探し続けたクリスティンという人物が実在したことに勇気づけられる。「ゴードン・ノースコット事件」は悪逆非道な内容であるため、ここには記載しないが、ゴードンを探し出して捕まえた有能な警察がいたことも忘れてはいけない。

アクション映画で名をはせるアンジェリーナ・ジョリーが、本作ではアクションなしで警察に立ち向かう母としての迫真の演技をみせている。強く美しい女性を見事に演じており、映画へ観客を引き込む力が素晴らしい。私は彼女に対して今まで「母」というイメージがほとんどなかったけれど、本作を観て、映画以外での彼女の生活ぶりも知り、「母」としての印象が強く心に残った。セクシーなアクション女優としての彼女しか知らないという人は、チェックしてみてほしい。

 

 
スリー・ビルボード(2018年)


作品ページを開く

ミズーリ州に住むミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)の娘は、強姦された末に焼き殺されてしまった。地元警察の捜査が進展をみせないことに腹を立てたミルドレッドは、批判のメッセージを3枚の広告看板で提示した。ミルドレッドの怒りの矛先となったウィロビー署長(フランシス・マクドーマンド)とディクソン巡査(サム・ロックウェル)がとった行動は……。

 
被害者の母VS警察というストーリーからはじまる。前述した3作品同様、素行の悪い警察官が印象的だが、本作は少し種類が異なる。ミルドレッドの憎しみから、どんどん憎しみが連鎖して広がっていくが、ラストに向けて登場人物たちがどんどん変化していくのだ。人間は間違いを犯すこともあり、それを改めることもできるというメッセージが込められているように思う。

また、ウィロビー署長を慕う人々がミルドレッドに危害を加える行為は、「正義」を振りかざす人々の恐ろしさを感じる。「正義」が簡単に武器になってしまうのは、現代のSNSにも通じる恐ろしさではないかと思う。

 

 

自分の身を守るということ

警察は私たち市民を守る強い味方だ。だからこそ、警察が助けてくれなかったらと思うと絶望する。上記4作品を観て、「万が一こんなことが起きてしまったら」と頭の片隅に残しておくだけでも、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。どの映画も、描写は恐ろしいけれど、ストーリーが秀逸で考えさせられるので、じっくり映画を楽しみたいときに、ぜひ観てみてほしい。

 

text by 春夏冬つかさ