歌手・声優と幅広く活躍する岩崎宏美さんが影響を受けた作品や大好きなアーティストとは?
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POPLETAでは様々な業界、いろいろな業種の方に自身が影響を受けた作品や人物について話を聞いています。第9回は、1975年のデビュー以来、数多くのヒット曲を生み出し、2017年にはディズニー実写映画「美女と野獣」でポット夫人の吹替を担当された岩崎宏美さんにインタビューしました。

対談者プロフィール

  • 岩崎宏美:1975年「二重唱(デュエット)」でデビュー。「ロマンス」「思秋期」「聖母たちのララバイ」他数多くのヒット曲を生み出す。1987年、ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ファンティーヌ役)に出演。2006年にはラスベガスでバリー・マニロウと共演、翌年にはチェコフィルハーモニー管弦楽団とのコラボ・アルバム『PRAHA』をリリース。2017年、ディズニー実写映画「美女と野獣」でポット夫人の吹替を担当。ニューアルバム「PRESENT for you * for me」をリリース、現在全国ツアー中。
  • 水島裕:声優、タレント、プロデューサーとしてマルチな活動を展開。日本民間放送連盟賞(ラジオ・CM部門)や日本アニメグランプリ最優秀賞キャラクター賞を受賞。代表作はサモ・ハン・キンポー作品の吹き替え、タイムパトロール隊オタスケマン(星野ヒカル / オタスケマン1号)『六神合体ゴッドマーズ』(マーズ/明神タケル)他多数の主役を務める。TBS系列『ひるおび!』(月~金:10時25分―13時50分)では毎日ナレーションを担当中。

 

アニメで培われた正義感と親分肌

水島:宏美さんってどんな子どもでした?

岩崎:私は小さい頃からめちゃくちゃおてんばで、3人姉妹の次女なのですが長男みたいに育ちました。

水島:いまでもですが、宏美さんて昔っから気っ風がいいですよね(笑)。

岩崎:そうですね(笑)。「宵越しの金は持たねぇ!」じゃないけれど、いつも私お金ないんですよ~。今日も2000円しか持っていなかったけれど、すぐ使っちゃった(笑)。

水島:(笑)。その気っ風の良い性格は子どもの頃から?

岩崎:私は正義感が強いというか。忘れもしない中学生の頃、江東区から世田谷の成城学園に通っている時、女性が柄の悪そうな男の人に絡まれていて「あの人が凄く困っている……」と思い、どうしたら助けられるだろうと考えて。その時に「お姉ちゃん遅れてごめん!」みたいなことを言って、その女性に話しかけたら男の人がどこかに行ったの。

水島:そういう行為って勇気がいるし、ましてや中学生で……。

岩崎:その女性が泣きそうな顔をして「本当にありがとう! 本当にありがとう!」って何度も感謝してくれて。「大丈夫でしたか? 私は大丈夫ですよ」って返事をして。

水島:その正義感や親分肌は何かテレビ番組で影響を受けていたとか?

岩崎:テレビだと『マグマ大使』とか。普通ゴアって怖いでしょ? でも私は結構カッコイイなって思って見ていました(笑)。

水島:ゴアがカッコイイですか……(苦笑)。

岩崎:あと『スーパージェッター』や、『鉄人28号』。それに漫画だと『魔法使いサリー』とか。私の親友に“よしこちゃん”って子がいて、しかも三つ編みにしていたの。だからよしこちゃんに「じゃあ私はサリーちゃんか、すみれちゃんね」って言っていました。

水島:結局どっちになったのですか?

岩崎:「私はすみれちゃんにする」って言ったら、「あなたは、全然すみれじゃないでしょ!」って(笑)。

 

子どもの頃はアメリカのドラマに夢中になった

水島:子どもの頃に観て印象に残っている映画はなんでしたか?

岩崎:一番初めに観たのは父親に連れていってもらった『わんぱく王子の大蛇退治』。あとは『安寿と厨子王丸』も印象的でした。もうちょっと物心がついた頃だと『チキ・チキ・バン・バン』とか『サウンド・オブ・ミュージック』とか『メリーポピンズ』とか。

水島:ディズニー系ですね。ディズニーの作品では何が好きですか?

岩崎:あと『大脱走』とか。

水島:全然違うじゃん! 僕の話し聞いてますかー?(笑)。

岩崎:ああ、ごめん!(笑)。私の通っていた小学校では土曜日に映画会というのがあって、そこでディズニーの映画をよく流していて、小さい頃から結構いろんな作品を観ていましたね。

水島:そこで夢中になったディズニー作品はありましたか?

岩崎:テレビドラマでもいいですか?

水島:はいはい、どうぞ…(苦笑)。

岩崎:その頃はアメリカのテレビドラマに夢中になっていて、『ザ・ルーシー・ショー』が大好きでした。

水島:高橋和枝さんが吹き替えをしていましたね。『鉄人28号』の正太郎の声もやられていた。

岩崎:えぇー!? 正太郎くんの声をされていた方だったんですね!

水島:僕は『ゆかいなブレディー家』というアメリカのテレビドラマで長男の吹き替えをやっていましたね。

岩崎:それは凄いキャリアです!

水島:宏美さんこそ凄いキャリアなのに、よく言うわ!(笑)。

岩崎:だってあの頃、アメリカのドラマってすごい面白かったじゃないですか。

水島:『パートリッジ・ファミリー』とかもね。

岩崎:『パートリッジ・ファミリー』も見ていたし、シェパードが主役の『名犬ロンドン物語』にオイルが出てきて億万長者になっちゃう『じゃじゃ馬億万長者』とか。

水島:なんでそんなにアメリカのテレビドラマが好きだったんですか?

岩崎:母の妹がアメリカ人と結婚していたんですよ。そんなこともあって、アメリカの家庭の家具とか窓とかカーテンの付け方とかすごく憧れていたの。うちは畳でこたつの生活だったので、そういう世界に憧れていました(笑)。

 

マイケル・ジャクソンと結婚するのが夢だった

水島:宏美さんが初めて行ったコンサートって何?

岩崎:本当に「結婚したい!」と思っていたマイケル・ジャクソンのジャクソン5の武道館コンサート。中学3年の時に姉が連れて行ってくれたの。

水島:ジャクソン5を知ったきっかけは?

岩崎:小学校5年生の時にジュークボックスで目をつぶって選曲したらジャクソン5の『ABC』が流れて、「誰これ!?」から知って。

水島:じゃあ、たまたま?

岩崎:そうなんですよ。曲目を見てもほとんど知らない曲で、知っていた曲がアダモの「雪が降る」くらい(笑)。だから「ABC」を聴いてからはモータウン・サウンドの虜になって。

水島:宏美さんの楽曲を知ってる人たちからすると、それも意外ですね。

岩崎:そうなんですよ、みんなに言われます。ダイアナ・ロス、スティーヴィー・ワンダー、スタイリスティックス、ジャクソン5、その辺は全部ライブも見ています。ウィルソン・ピケットとか。全部姉貴が連れて行ってくれました。

水島:ちなみにマイケルとは直接会えました?

岩崎:私はジャネットにもジャーメインにも直接会ったけれど、マイケルには会えなかった。


岩崎宏美さんが書いた『ABC』のPOP

 

ポット夫人の声を演じた『美女と野獣』

水島:じゃあ人生に影響を受けた映画を3本選ぶとしたら?

岩崎:えー!? どうしよう……。じゃあ『ウエスト・サイド物語』。それからバーブラ・ストライサンドの『スター誕生』。レディーガガが主演で上映されていますよね。あとはそうですねぇ……観てないけど、『万引き家族』とかかな。

水島:ちょっと待って!? 「人生に影響を与えた3作品」で「観てないけど」ってどういうこと!(笑)。

岩崎:そっか(笑)。じゃあ『あん』もよかったね。あと宮沢りえちゃんが主役の『湯を沸かすほどの熱い愛』、あれもよかったわ。

水島:観ていない作品選んだ人は初めてですよ……(笑)。ちなみに『美女と野獣』は入れなくていいんですか?

岩崎:あっ!? 一番影響を受けた作品を忘れてた! 是非『美女と野獣』にしてください!

水島:僕が決めるんじゃないので、どうぞ(笑)。でも子どもの頃に学校でよく観ていたディズニー映画を自分で演じるようになるとは思ってもいなかった?

岩崎:もちろん想像もしていませんでした。凄い経験でしたよ……。私、自分の顔が映らないで自分の声が出てくる作品は初めてで、しかもあんなにたくさん喋っている自分の声を初めて聴いたかららもうびっくりしちゃって!

水島:そうですよね、わかります(笑)。

岩崎:とにかく私は、どうやって録るのかもわかっていないし、予習をするにも台本を外に持ち出せないルールがあって、どうしたらいいかわからないままスタジオに行って。それでスタジオでの練習も2時間くらいでいいかな? なんて思っていたけれど、2時間程度では全然把握できなくて……。「どうしよう…これ私本番できるのかな?」とか思っていましたね。

水島:サジェスチョンみたいな事はなかったのですか?

岩崎:全くなくて、台本と映像だけ。台本を持ち出せないから自分のiPhoneに音を録って、家でも練習しました。本番では「いまのは扉の外の人に話しかけるので、もう少し外の人に話しかけるようにしてください」とか指示をいただいて、「なるほど!」と目からウロコな事ばかりの経験をして。私たち歌い手は自分の声とメロディに表現を頼っているのですが、その表現の仕方にメロディがないと、どのテンションで行ったらいいのかわからないんですよ。


岩崎宏美さんが書いた『美女と野獣』のPOP

 

出来上がった『美女と野獣』を観て感動

水島:どのテンションにディレクターがOKを出すかわからないけど、実際は何も答えがないので、好きなことやっていいんですよね。

岩崎:あと、声入れはみんなで録るのかと思っていました!

水島:ディズニーって一人一人個別録りなんですよね。

岩崎:まさか一人とは思っていなかったからビックリしちゃって。

水島:おかしいと思うんだけど、ディレクターが言う「相手のセリフ聞いてください」って、「個別にやっていて、どうやって聞くんだよ!?」って思いません?(笑)。

岩崎:しかも相手のセリフは全部英語だから、「これでいいのかなぁ……?」って。だから試写会で初めて完成したものを観た時には、うまく出来ていて本当に感動しました!

水島:うん、上手だった!

岩崎:歌も全部一人ずつで、それにハーモニーがついているにも関わらず、トラックも全部向こうでやるでしょ。自分のパートしか録っていないのに、返ってきた時には全部音が重なっているから、「すごいなぁ…」って感心しちゃいました。そういえばオーディションの前の日は錦織圭くんの応援をしちゃって、ちょっと声が枯れていたのを思い出しました(笑)。

水島:宏美さん、テニス好きですよね。(笑)

岩崎:出来もしないのにお相撲とテニスが好きなんです。

水島:相撲は別にできなくてもいいじゃない?(笑)。テニスは何に惹きつけられるんですか?

岩崎:錦織圭くんが昔から大好きで、「エアK」っていう打ち方を初めて見た時に、テニス界でこんなセクシーな男の人がいるのかってびっくりして。昔の時代のテニスも見ているんですけれど、そうは感じていなかった。でも錦織圭くんは出てきた当初から「これは来るだろうな」って思っていたので、そうしたらどんどん頭角を現してね。そういえば大坂なおみさんも凄いですよね。女の子で180cmってカッコよすぎない? 足長いよね。

水島:そうですね。その通りですけど『美女と野獣』の話しに戻りましょうか(笑)。

岩崎:ですよね(笑)。私知らなかったのですが、32カ国語くらいポット夫人がいるんですよね。他にもベルがいたり野獣がいたり。やっぱりディズニーがジャッジしているだけあってみんな声が似ているんです。 フランス、韓国、スペインとか、言葉が違っていてもみんな似ているんですよ!

 

『美女と野獣』で吹替を行った際の貴重なエピソードも語ってくれた岩崎さん。

皆さんには人生に影響を与えた作品や人物はいるだろうか? もしまだ出会えていない人がいたら、このPOPLETAで素晴らしい出会い、発見があるかもしれない。POPLETAであなたの人生に影響を与えてくれるクリエイターや作品との出会いを探してみてくださいね!


プロフィール

岩崎宏美
1975年「二重唱(デュエット)」でデビュー。「ロマンス」「思秋期」「聖母たちのララバイ」他数多くのヒット曲を生み出す。1987年、ミュージカル「レ・ミゼラブル」(ファンティーヌ役)に出演。2006年にはラスベガスでバリー・マニロウと共演、翌年にはチェコフィルハーモニー管弦楽団とのコラボ・アルバム『PRAHA』をリリース。2017年、ディズニー実写映画「美女と野獣」でポット夫人の吹替を担当。ニューアルバム「PRESENT for you * for me」をリリース、現在全国ツアー中。
水島裕
声優、タレント、プロデューサーとしてマルチな活動を展開。日本民間放送連盟賞(ラジオ・CM部門)や日本アニメグランプリ最優秀賞キャラクター賞を受賞。代表作はサモ・ハン・キンポー作品の吹き替え、タイムパトロール隊オタスケマン(星野ヒカル / オタスケマン1号)『六神合体ゴッドマーズ』(マーズ/明神タケル)他多数の主役を務める。TBS系列『ひるおび!』(月~金:10時25分―13時50分)では毎日ナレーションを担当中。

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