公開迫る!映画『ヴェノム』がより楽しめるアメコミ映画を紹介

いよいよ映画『ヴェノム』が公開されます。ヴェノムはマーベル・コミックスのキャラであり、『スパイダーマン』のコミックに登場するヴィラン(悪役)なわけですが、映画『ヴェノム』はこのキャラの設定を借りて、新たな物語として組み立て直した作品です。

従って他のマーベル映画や『スパイダーマン』映画との関連はなく、この作品単体で(この作品から見始めて)も十分楽しめます。しかし、これを観ておけばより『ヴェノム』を楽しめるという作品をいくつかご紹介しましょう。そのために、まずヴェノムとはどういうキャラなのかご説明します。

 

映画『ヴェノム』の主人公・ヴェノムとは?
一緒に観ておくとより楽しめる映画を紹介!

『ヴェノム』(原題:Venom)


ある時、スパイダーマンが他のヒーローたちと一緒に別の惑星で戦うハメとなります。そして激しい戦闘でコスチュームが破れてしまう。困ったスパイダーマンは、そこで不思議な黒い物質を見つけます。それがスパイダーマンの体を絡みつき、コスチュームのかわりになってくれました。

こうしてスパイダーマンは黒い物質に覆われたブラック・スパイダーマンとなります。地球に戻ってきてもしばらくこの格好で活躍するのですが、実は、その黒い物質は、生き物=寄生生物シンビオートだったことがわかります。

シンビオートに支配されそうになったスパイダーマンはなんとかそれを引き剥がしますが、シンビオートはエディ・ブロックという記者にとりつきます。シンビオートはスパイダーマンの能力等をコピーしており、またエディは元々スパイダーマンの正体であるピーターを憎んでいたため、この2つが合体したことによって、スパイダーマンのパワーを持つ、スパイダーマンの敵が誕生。それがヴェノムなのです。ヴェノムはエディとシンビオートの二人一組だから「俺たち」と名乗るわけですね。

このヴェノム、スパイダーマン憎し! 以外は結構人助けをしたりと、ヒーローっぽいこともやってくれるのでヴィラン(悪役)であると同時にダーク・ヒーローでもあるわけです。

今度の映画『ヴェノム』は、「元々スパイダーマンに寄生していた」という設定を外して、「宇宙から地球にやってきたシンビオートがエディという記者と合体した」とアレンジして、ヴェノムが主人公の映画に仕立てています。ただヴェノムが実写映像化されるのは今回が二度目。

2007年公開の『スパイダーマン3(監督サム・ライミ、出演トビー・マグワイヤ)』には、スパイダーマンの悪役として登場しています。この時は隕石に付着してやってきたシンビオートがスパイダーマンに寄生し、という流れになっています。サム・ライミ版のヴェノム(演じていたのはトファー・グレイス)は「スパイダーマンの邪悪な分身」であることを強調してか、スパイダーマンと同じくらい線が細いです。

 
『スパイダーマン3』(原題:Spider-Man 3)


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それに対して今回のヴェノムはマッチョで巨大。今回の映画版の方が原作のイメージに近いのですが、ヴェノムの体格を見比べてみるのも面白いでしょう。

マーベル・コミックでヴェノムを生み出したクリエーターの一人がトッド・マクファーレンというアーティスト。この人はアクション・フィギュアでもブームを起こした『スポーン』の作者。なので『ヴェノム』と『スポーン』はデザイン的に相通じるものがあります。『スポーン』も映画化されているのでチャンスがあればチェックしてみてください。

 
『スポーン』(原題:Spawn)

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映画『ヴェノム』は変幻自在なシンビオートがエディにとりついてやりたい放題。エディの体をグニャリと変形させたり、グロテスクかつマンガチックなアクションが見ものだったりしますが、ジム・キャリーの出世作『マスク』で、魔法のマスクに取りつかれた主人公が顔や体をオーバーに変化させて活躍するシーンを思い出しました。

 
『マスク』(原題:The Mask)

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『マスク』が好きだった人は『ヴェノム』もきっと楽しめるでしょう。本作のクライマックスは、ヴェノム対ヴェノムの同族ライオットとのバトルとなりますが、自分とよく似た相手との最終決戦という構図は映画『アイアンマン』におけるアイアンマンVSアイアンモンガー、マーベル映画の隠れた傑作、映画『インクレディブル・ハルク』におけるハルクVSアボミネーションを彷彿させますね。

 
『アイアンマン』(原題:Iron Man)

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『インクレディブル・ハルク』(原題:The Incredible Hulk)

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大ヒットした『デッドプール』と次回作『デッドプール2』も押さえておきたいです。『デッドプール』も「バッド・テイストのハチャメチャ過激ヒーロー」です。

『デッドプール』(原題:Deadpool)


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『デッドプール2』(原題:Deadpool 2)


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ヴェノムが元々スパイダーマンの世界から独立して人気が出たように、デッドプールも
『X-MEN』のキャラとしてデビューしてブレイクしました。恐らく映画『デッドプール』の成功が『ヴェノム』映画化の背中を押したのかもしれません。基本、『X-MEN』のスピンオフ企画なのに、本家『X-MEN』よりも大ヒットした『デッドプール』。

 
『X-MEN』(原題:X-MEN)

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こういうパターンが受け入れられるのであれば、スパイダーマンに頼らずヴェノムのソロ映画でも勝算ありと判断したのではないでしょうか? とはいえ今回の映画『ヴェノム』は、スパイダーマン色はほとんど無いのですが、ファンとしてはいつかスクリーンでこのヴェノムとスパイダーマンの戦いを観たいと思うハズです。

2007年の『スパイダーマン3』は、ヴェノム以外のヴィラン(サンドマン、新グリーン・ゴブリン)も登場していたので、その分ヴェノムの出番も減っていました。

たっぷりスパイダーマンVSヴェノムを楽しみたいですね。それを信じて、改めてトム・ホランドくんのスパイダーマンが活躍する『スパイダーマン:ホームカミング』を見直しておきましょう。実現すればトム・ホランドVSトム・ハーディの2大トム・バトルです(笑)。

 
『スパイダーマン:ホームカミング』(原題:Spider-Man: Homecoming)


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今回トム・ハーディのコミカルな演技も話題ですが、トム・ハーディはもうすでにアメコミ映画史に残るキャラを演じています。バットマンの背中をへし折ったベインです。映画は『ダークナイト ライジング』。映画自体とてもシリアスでベインはぞっとするぐらい凶暴で怖いキャラでした。

『ダークナイト ライジング』(原題:The Dark Knight Rises)


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今回のトム・ハーディはベインとは180度違う役です。トム・ハーディが、アメコミ史に残る二大キャラをどう演じ分けたかも興味深いポイントです。

 

いかがだったでしょうか? 『ヴェノム』を観る前に観ておくといい、と書きましたがもちろん『ヴェノム』を観た後、これらの作品を観てもOK。『ヴェノム』をきっかけに、もっともっとアメコミ映画にハマってください。

 

text by 杉山すぴ豊